リマンマ 2005年2月1日(術後11ヶ月) ワコール名古屋店(リマンマルーム)に行ってきました 予約をしていた時間に伺ったので、受付からスムーズに個室を案内されました。 とても明るくて、すてきなお部屋でした。 最初に、名前など簡単な質問に答え、リマンマ製品の説明を聞きました。 ポリウレタンフィルムにシリコンゲルが入っているパッドを触らせてもらったり、カタログを見たり、 ゆったりとした雰囲気で説明を聞きました。 ブラジャーの種類も結構ありましたが、パッドにも多くの種類があり、大きさ、重さ、形(高さのあるもの・丸みのあるもの)いろいろありました。パッドは、小さめと大きめでは1500円の差がありました。 パッドと、ブラジャーを購入したいことをお伝えし、アンダーバストと高さのサイズを測ってもらいました。「ブラジャーを外して、Tシャツの上からでも測れますよ」と、言ってくださいました。 私は、胸もとの開きぐあいは大きめで、ワイヤー入りでしっかりしたものを希望しました。 アドバイザーさんは、私にピッタリのパッドとブラジャーを用意し、着け方を教えてくださり、試着の準備をしてくださいました。 試着して、オッパイが2つ・・・ 感激しました。嬉しかったです。 パッドの重さも気にならないし、左右が均等です。 アドバイザーさんが「着けて帰られますか?」と、聞いてくださったので もちろん「はい」と、返事をしました。 その後、昆布茶を頂きながら、パッドとブラジャーの扱い方の説明を聞きました。 パッド(カバー付き税込18900円)は、1つあれば良いとのことでしたので、お風呂で自分の体を洗うときに一緒に洗うことにして、 ブラジャーは、ワイヤー入りレース付きピンク(税込6090円)、キャメルブラウン(税込5775円)と、ワイヤーなしでレースなし(税込4095円)をブラックとパウダーピンク、手術してない側のボリュームアップ用にトップパッドを2枚(税込525円)と、洗い換え用にパッドカバー(税込1575円)を1枚購入しました。 シリコンゲルの入ったパッド(カバー付き税込18900円)は、一般の下着に比べたら余分ですが、それなりの価値はあると思います。 ブラジャーは、一般のとは違って、パッドを入れるポケットがついています。ワイヤーも肌に当たらないように縫製されていますし、脇の伸縮も工夫されていて締め付けられる感じがないのにフィット感はあります。そんないろいろな条件が備わっていながら、ワコールの一般的なブラジャーと同じくらいの金額なので、ありがたいです。 アドバイザーさんと私、1対1で希望を聞いてもらって、きちんと採寸して下着選びなんて、セレブな感じがして、とてもいい気分でした。 乳がんにならなかったら、お姫様のようなこんな体験できなかったよな〜と、思いながらリマンマルームを後にしました。 これでもう、だぼだぼの服を着なくてすむぞ〜と、嬉しくなりました。 ・・・でも、考えてみたら 私って、じつはボディーフィットする洋服など持ってないのです。 手術をしたから捨ててしまったと言うわけではなくて、オッパイが2つあったときでも、だぼだぼの服を着ていたのです。 こんなことに、今さら気付いたわけです。 (これは、いけない。せっかくだから洋服も買って帰ろう。)と、今までに着たこともないよう女らしい服を買って帰ってきました。 なんともまあ妙な話ですが、乳がんの手術をきっかけにして、胸が目立つ洋服を着てみようと思っているわけです。 昨日までの私と、今日は、ちょっと違う。 胸をはって歩いていこう。 また、くじけることがあるかもしれないけれど、人に会うことを恐れずに歩いてみよう。 すてきな服を着て、どこかへ出かけてみよう。 リマンマありがとう。 リマンマの扉を開けたいきさつ 私はこれまで、手術を受ける前に使っていたブラジャーに、胸パット(手芸やさんで購入)をマジックテープで固定して着用していた。 アンダーバスト70センチ・Aカップ、もともと小さめだったので、それでいいと思っていた。 乳房を失った現実を特別に考えることを避けていたのかもしれない。 癌の告知をされて、温存治療は難しいと言われたとき、「心配し続けるのはイヤだからごっそり取っちゃってください」と、言ったのを、今でもはっきりと覚えている。 人には、つらくて受け入れたくないことを据え置きにする能力があるのかもしれない。 時間を掛けて、ゆっくり一つづつ順番に向き合っていくのかもしれない。 ふと、そんなことを思ったりもする。 人と会うのが嫌な時期もあった。 何もしなくても時間は過ぎていくから、このままでいいと思ったときもある。 何もしないと駄目になりそうな恐怖におびえながら、不安、あせり、あきらめ・・・ 女性ホルモンを抑える薬の副作用だろうか? 更年期なのだろうか? 私の性格は、もともとこうだったのだろうか? 周りの人は皆、幸せに見えて また、それで気が滅入る。 そんな私がリマンマの扉を開くことができたのは、 表情筋トレーニング教室の先生のおかげだ。 私は、今年の年明けから、表情筋のストレッチ教室に通い始めた。 鏡に映る自分の顔が暗く沈んでいるので、なんとかしたかった。 笑顔に自信がつき気持ちも明るくなれば、また外に出ていけるのではないだろうかと思い、通ってみることにしたのだ。 健康だった頃の私を知る人は、「あなたらしい選択だ」と、笑ってくれた。 表情筋トレーニングの先生の話では、 「自分に合わない下着を着けていると骨盤がゆがみ、背骨が曲がり、顔がゆがむ」 とのことだった。 じつは最近、健在のオッパイがたれてきて、おまけに外側に流れていくのをひそかに気にしていた。 私の場合、下着が合う、合わない以前の問題で、つねに左右が合っていないわけで・・・ (これは、やばい!) その話を聞いた次の日、ワコールの受付を訪ねた。 完全予約制で、その日は満員だったので別の日を予約して帰ってきた。 その日は、わざわざ出向いて受付停まりだったのは残念だったが、リマンマの扉を開く日時の約束ができたから、それで良かったのだ。 思い立って出かけている自分に少し驚きながら、元気になってきている自分が嬉しかった。 |